自宅で写真屋さんのようなハイクオリティな写真を印刷したい
写真屋さんでプリントしたものはどうしてキレイなんだろう?
と思ったことはありませんか?
意外なことに写真専用のプリンタは300dpi程度でも
インクジェットプリンタより美しく印刷出来るのです。
ブラザーのプリンタのプリント解像度は最大6000×1200dpiです。
一見するとインクジェットプリンタの方が解像度が高くて
きれいに出力されると思いませんでしたか?
エプソンやキャノンのインクジェットプリンタでは
さらに高解像度の商品も発売されています。
ひと昔と比べると解像度が高いインクジェットプリンタが
主流となってきていますが、はたしてそのスペックだけで
印刷の美しさはきまるのでしょうか?
インクタンクから紙に印刷されるまでの道のり
インクジェットプリンタでプリントするというのは
非常に高度な技術が結集されています。
簡単に説明すると
- PCからデータが送られてくる。
- プリンタ側で最適にデータを整える
- インクを吐き出す。
といった作業です。
1の段階でデータが画質の悪いデータであれば
いくら高性能なプリンターでも再現できないでしょう。
高精細なデータなら100%プリンターへ送信されているの?
「キレイモードだとゆっくり動くのできれいに印刷される」
というのは勘違いで実はプリンター側で不要なデータをカットする作業を
しているためプリントアウトまで時間がかかるのです。
いたずらに大きなデータを送っても意味が無いということです。
受け取ったデータを元にヘッドから規則正しく色の点を吐き出していきます。
1つのドットを表現するために数個の色の点と数十個の色の点であれば
どちらのほうが微妙な色合いを表現できるでしょうか?
言うまでもなく後者になりますか?
答えは△です。(笑
解像度が高ければ高いほど微妙な色合いをすべて再現できる
と勘違いしてしまうわけです。
解像度が高いだけで高品質なプリントができるわけではない
雨をインクに例えてみましょう。
パラパラと降りだした雨であれば乾いた土の地面ならすぐに染み込みます。
しかし、どしゃ降りの雨となるとやがて地面に水が染み込むことなく
地表を流れるようになります。
インクも同じです。
解像度の高いプリンターから吐出されるインクはまるで
どしゃ降りの雨のようです。
地面(用紙)がよくなければインクを受け止めることができず
飽和状態となりニジミができてしまいます。
こうなってしまってはいくら高解像度のインクジェットプリンタであっても
意味が無いということですね。
紙が低品質であればいくら高解像度のインクジェットプリンタでも
ニジミが生じてしまい100%の力を発揮することはできません。
写真を印刷したいときは紙も重要なのです。
紙のことについてはまた後日の記事で書きたいと思います。
人間の目は高解像度を見分けることが出来るのか?
現在のインクジェットプリンタの技術は素晴らしいものがあります。
いまや人間の目で微妙な点の数を判読できないほどです。
人間の目には錯覚する特性があります。
高解像度のプリンターはたくさんの色の点を打ち込むと
色が集まりすぎてにじんでいるように錯覚してしまうことがあります。
ただ単に高解像度なプリンタでは意味が無いということです。
私たちの目で見て一番美しい仕上がりになるように
メーカー側は研究をしているわけですね。
インクジェットプリンタは業務用写真プリントにかなわない
冒頭で写真屋さんのプリントについて述べましたが、
インクジェットとプロ仕様の写真プリントではドットの表現の仕方が
全く異なります。
インクジェット = たくさんの色の点の集まりで表現
業務用プリント = 一つの点でフルカラーを表現
という基本的な違いがありますので、
逆立ちをしても勝てないということになります。
高品質な写真プリントは写真屋さんでプリントしたほうが
きれいで安いので用途によって使いわけたほうがよい
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